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大塚製薬

シリーズ大塚製薬物語

(17)カロリーメイト誕生秘話<上編>

プロダクトマーケティングマネージャー 畑沢信爾氏開発のヒントは、濃厚流動食にあった
大塚製薬を代表する商品と言っても過言ではない
バランス栄養食、「カロリーメイト」。
25年も続くロングセラーの開発秘話について、3回シリーズでお届けして参ります。

プロダクトマーケティングマネージャー 畑沢信爾氏


「元気そうに見えても退院はまだ先」がヒントに

―カロリーメイトというとその形や食感がとても特徴的です。まずは開発のきっかけを教えて下さい。

畑沢氏 原点は、弊社のある研究所員が病院を訪問したときの出来事にあります。とても元気そうな患者さんを指して先生が「点滴だよりなので、退院はまだ先ですね」と言ったことがきっかけです。

―何か問題があるのですか?

「ハイネックス-R」イメージ畑沢氏 人間は口から食べ物を摂ることによって体内の機能が高まり、退院や社会復帰も早まります。早く治そうという意欲も高まります。そのため点滴ではなく、経口でじゅうぶんな栄養が摂れるものを研究しようということで、カロリーメイトの前身である濃厚流動食「ハイネックス-R」が開発されたのです。

―濃厚流動食は病気の患者さん向けですよね。それを一般消費者向けとしたのは?

畑沢氏 当時、日本は経済も豊かになり、栄養不足から飽食の時代へと変化していきました。食べるものも西洋化し、インスタント食品などが氾濫するなどして、「これからは健康増進の時代だ」と予想したのです。そこで、一般の人向けに栄養豊富な濃厚流動食を応用し、6年かけて味や飲みやすさを改良しました。

―研究開発に6年もかけられたのですね。どのようなご苦労があったのですか?

畑沢氏 カロリーメイトは栄養が豊富なだけに、栄養素と味のバランスを整えていくことが大変でした。たとえばタンパク質は苦く、ビタミンも決して美味しくはありません。必要な栄養素を入れて、栄養バランスも整えながら、美味しさを追求する。また、これを「どこを食べても同じ」になるよう、均質に混ぜる方法を開発するには非常に苦労を重ねたということを聞いています。

発売当初は、不思議がられたカロリーメイト

―1983年に発売にこぎつけられたわけですが、当時の消費者の反応はいかがでしたか?

畑沢氏 カロリーメイトを発売した当初はとても不思議がられた、というのが正直なところでしょうか。缶タイプとブロックタイプを同時に発売したのですが、缶に「バランス栄養食」と書いてあるので「“食”とあるが、これはジュースではないのか?」という声が多く寄せられましたね。

―たしかに、当時としてはめずらしかったかもしれませんね。

畑沢氏 ブロックタイプにも「バランス栄養食」と書いてあったのですが、こちらは「お菓子ではないのか?」「お菓子にしては、すごく美味しいという訳でもないし・・・」などというとても不思議がられた、というのがおおかたの反応です。

―発売当初は簡単に消費者に受け入れられたというわけではなかったのですね。

畑沢氏 これまでにない商品であっただけに、一般消費者の方の間ですぐに大ブレークというわけにはいきませんでした。ただし、カロリーメイトの「バランス栄養食」というコンセプトを理解して下さる方がいらっしゃって、そうした人達の間でじょじょに価値が認められるようになっていったのです。

―カロリーメイトは最初、どういった人達に受け入れられたのでしょうか?

次回は、カロリーメイトが人気商品となるまでの道のりをご紹介します。乞うご期待!

(⇒中編へと続く)


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