運動
あなたの栄養状態を手軽に可視化!
食を見直し、キレある走りへ
ランナーの栄養管理にVivoo
42.195kmを走り切るためには練習の積み重ねと体調管理がものを言います。なかでも栄養管理はコンディショニングに直結するので気を付けたいところ。今回は栄養モニタリングサービス「Vivoo(ビブー)」を活用した「レースに役立つ栄養」をテーマに、走る管理栄養士が特別講座を開催。この記事では、その模様を紹介しつつ、講座に参加したランナーが、その後どのようにVivooを走りに活かしたのか、栄養管理に対する意識の変化をお届けします。
フルマラソンに活かしたい、いい走りにつなげる栄養とは
ひと口に栄養管理といっても、さまざまです。日常的に走り続けるランナーの場合、必要な栄養や注意したいポイントも一般的なものとは違ってきます。ここでは、フルマラソンに向けた栄養をテーマに管理栄養士の先生に講義いただいた内容をご紹介します。
佐原 和真さん
ランニング・マラソン専門の走る管理栄養士。
フルマラソンのベストは2時間30分40秒(東京マラソン2022)。
市民ランナー目線でエビデンスに基づいたきめ細かい知識を紹介している。
新横浜を拠点に活動されている
「ランニング・デポ」の皆さんに佐原さんの講義を受けていただきました!
肉と野菜は適正量を満遍なく!走るカラダの基礎づくり
肉と野菜のバランスを保つことは、健康的な食生活において大切です。肉や魚はタンパク質の重要な供給源であり、野菜はビタミンやミネラル、食物繊維を豊富に含みます。ランナーの場合、筋肉量を維持するため、1日1.6~1.8g×体重のたんぱく質が摂取目安。仮に1日で90gとる場合、1食30g。肉/魚には100gあたり約20gのタンパク質が含まれているので、毎食主菜で100gの肉/魚をとり、残りは主食と副菜から補う必要があります。野菜は1日に350gを摂取できるとバランスがいいです。
柑橘やベリーの摂取で走った後の酸化ストレスを軽減
ランナーの場合、練習のダメージからカラダを守る上で酸化ストレスのケアは重要です。特に抗酸化作用のあるビタミンCやポリフェノールを含む果物や野菜は積極的にとりたいところ。ビタミンCはキウイ、柿、柑橘類、ベリー類に多く含まれるほか、野菜ではピーマン、パプリカにも含まれています。果物は1日1~2個を目安に200gを目指せると理想的。旬のものもとり入れてみましょう。
発汗した分しっかり補給!塩とセットで体内に吸収
一般的な水分の推奨摂取量は1日1.2ℓですが、ランナーは発汗した分も追加でとる必要があります。体重50kgの人が5:00/kmで1時間走った時の発汗量は700mlといわれています。そのため練習後は汗で失われた水分や塩分を速やかに補給すべきですが、体内の水分は塩分濃度で管理されているため水だけ飲んでも濃度が薄まり尿として排出されてしまいます。よって、スポーツドリンクや、適度な塩分を含むスープ等がある食事でナトリウムと一緒に補給できるといいでしょう。
食事から走れるカラダをつくる!密着4週間!栄養管理レポ
ランニング・デポの皆さんには講義後「Vivoo」を提供し、週に1回ずつ4週間、実際に「Vivoo」を使ってもらった。自身の栄養状態をチェックすることで食生活やパフォーマンスへの変化はみられたのだろうか。その後の経過を伺いました。
水分を意識することで30km走も粘りの走りに
田中 久嗣さん(46歳)
走歴16年
2時間44分18秒(静岡マラソン2024)
Vivooモニター後、自己ベスト更新!
2時間44分11秒(勝田全国マラソン2025)
水分は今まで全然意識していませんでした。ロング走する時は、水がとれなかった場合のショックを和らげるため、敢えて水をとらないくらいだったので。Vivooをはじめてから水はもっととらないといけないんだなと感じましたね。以前に30km走をやった時は4:00/kmで入ったものの15kmくらいから4:05、4:10とビルドダウン。最後は4:15まで落ちてしまいました。けれどVivooを使い始めて水分を意識してから同じく4:00/kmで30km走を行った際は、キツくはあるものの、最後ひと粘り、ふた粘りできました。20kmくらいで一度4:05まで下がっても、そこで耐えて、最後7、8kmくらいから4:00に戻って。水分補給のおかげなのかなと。いいイメージで走れたので、月末のターゲットレースでは自己ベストを更新したいです。
朝食をしっかり食べて、気づけばスコアの改善に
高橋 寿恵さん(43歳)
走歴12年
3時間35分(姫路城マラソン2024)
1年ちょっと前に仕事が変わったことで食生活が変化し、朝昼食べずに夕方1食目をとる生活をしていました。Vivooは点数として結果がハッキリ見えるので、足りない部分を直していく意識づけができました。テストをはじめてから朝食はとるようにしています。「オートミールをどうですか?」というアドバイスが出たのですけれど、普段オートミールって手にしないんですよ。調べたら意外と電子レンジで簡単に作れることがわかり食のバリエーションが増えました。食生活を改善したせいか人から「少し痩せた?」と言われたり。今後はマラソン後半の脚への負担を減らすため引き続き減量するのと、肉・魚・野菜のバランスをよくして、身体のコンディション維持につなげていきたいです。
高橋さんのテスト結果。
1回目のスコア6.4から食生活を見直すことで最終4回目は8.8までアップ
不足した栄養がわかり、日常の買い物に変化が
田部井 政明さん(66歳)
走歴10年
4時間24分(横浜マラソン2016)
レースは、後半25~30kmになるとどうしても股関節が痛くなってしまって。体重や食べ物、ドリンクを気を付けなきゃと思うけれど、なかなかできない。しかし、Vivooを使い始めて骨の健康にかかわるミネラル、野菜が不足していると如実にわかるようになり、最近はスーパーで野菜ジュースを買うようにしています。気を付ける気持ちがあるので、この後も何かしら結果が出てくるんじゃないかと期待しています。デポに入って10年弱ですけれど、コーチのおかげで毎週走れています。年齢は行っていますが、継続が力になっている。正しい生活を続けることが重要かなと。次のレースでは5時間台前半を狙っていますが、記録よりは楽しく、継続。完走できればと思っていますので。
盲点だった食塩摂取量を改め、コンディションも良好
佐野 恭平さん(34歳)
走歴8年
2時間57分(板橋Cityマラソン2023)
Vivooモニター後、自己ベスト更新!
2時間51分16秒(勝田全国マラソン2025)
レースでは持久力が課題です。スピードは余裕があるけれど、なかなか維持するのが。長くなると持たずに脚にきますね。筋力回復というところでプロテインをいっぱいとっていましたが、Vivooをやるようになってから食塩と水分が圧倒的に足りていないことに気づいて。今までハードなトレーニングをすると回復が追い付かず、体調のキープが難しいこともあったんですけれど。水分不足が回復が追い付かない一因だったことに気づきましたね。ビックリしたのは、食塩が足りていなかったこと。いままで食塩は悪みたいに考えていましたが、ランナーの場合は汗で塩分を出しているので、とらないといけないんだなって。意識して改善したことで、だいぶコンディションも良くなってきました。
佐野さんのテスト結果。
本人の予想以上に水分レベルと食塩摂取量が足りない
coach’s comment
自分と向き合い、カラダをつくり上げていく
ランニング・デポ代表
久保 健二さん
フルマラソンに挑む場合、長距離を走るための体力や筋力、メンタルを構築することが重要です。練習は自分の現状のレベルを把握した上で、無理なくやっていくこと。負荷のある練習をすると、終わった後の食事が大事になってきます。食べたものがすべて自分の肉体になっていきますので、トレーニング後のカラダのリカバリーや、本番に向けコンディションを整える必要もある。
ランニングというのは常に自分と向き合いつつ、感じたことをかみ砕いて、カラダをつくり上げていくものだと思います。Vivooは現在の栄養状態が数値化されます。上手に活用して自分のカラダと向き合い、レースでいいパフォーマンスを出すのはもちろん、走ることを通じて普段の生活を豊かにしていってもらえればと思います。
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