栄養・食生活
理想的なバランスは?
1日の目安量や食べ方のポイント
記事更新日:2026年8月13日
健康的な食生活には、肉や魚、卵、大豆製品などのタンパク質源と野菜をバランスよく組み合わせることが大切です。しかし、忙しい毎日を送るなかで、つい肉料理に偏ってしまったり、野菜が不足したりすることもありますよね。
この記事では、肉と野菜の目安となる量やバランスの考え方を管理栄養士の視点からわかりやすく解説します。毎日の食事を見直すヒントとして、ぜひ参考にしてみてください。
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肉と野菜のバランスの目安
肉や野菜をどのくらい食べればよいか迷ったときは、農林水産省と厚生労働省が作成した「食事バランスガイド」が参考になります。食事バランスガイドでは、「主食」「主菜」「副菜」「牛乳・乳製品」「果物」の5つの区分ごとに、1日の適量を「SV(サービング)」という単位で分かりやすく示しています。
肉がメインの料理は、主にタンパク質を含む「主菜」に分類されます。また、野菜がメインの料理はビタミンやミネラル、食物繊維などを補う「副菜」です。2,200kcal±200kcalの場合の1日の目安量は、主菜が1日3〜5SV、副菜が5〜6SV程度とされています。一般的な肉料理1人前は3SV(主材料から約18gのタンパク質がとれる量)、野菜サラダやおひたし(主材料約70g)は1SVに相当します。
毎食で厳密に計算する必要はありませんが、主菜1つ分に対して副菜2つ分を目安にすると、自然と栄養バランスが整いやすくなります。まずは主食・主菜・副菜がそろっているかを意識する習慣を身につけましょう。
肉と野菜の摂取量はどのくらいが適切?1日の目標量を解説
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、18〜64歳のタンパク質の推奨量は、男性65g/日、女性50g/日とされています。これを3食で均等にとる場合、1食あたりの目安は男性約22g、女性約17gです。
この量のタンパク質を肉だけで補おうとすると、1食あたり豚もも肉なら男性約110g、女性約90g、鶏もも肉なら男性約140g、女性約110gが目安となります。ただし、タンパク質は肉以外の食品にも含まれています。魚や卵、大豆製品、乳製品なども組み合わせながら、無理なくとり入れることを意識しましょう。
また、野菜は1日350g以上を目標とすることが示されています。この量には、生野菜だけでなく、炒め物や煮物、汁物など加熱した野菜も含まれます。野菜は加熱するとかさが減るため、たくさんの量を無理なく、美味しく食べやすくなります。
肉と野菜のバランスが大切な理由
肉も野菜も、健康的な食生活には欠かせない食材です。しかし、どちらか一方に偏った食生活が続くと、栄養バランスが崩れやすくなります。
例えば野菜が不足すると、食物繊維やビタミン、ミネラルなどが十分に補えない場合があります。これらの栄養素は、カラダの調子を整え、健康維持に役立つ働きがあるため、野菜は毎日食べることを心がけましょう。
また、肉には良質なタンパク質や鉄、ビタミンB群などが豊富です。しかし、食べる量や部位によっては脂質やコレステロールなどをとり過ぎてしまうことがあります。肉を楽しむときは適量を意識し、野菜を組み合わせると、よりバランスのよい食事につながります。
肉の種類
肉は、一般的に「赤身肉」「白身肉」「加工肉」の3種類に分けられます。それぞれの特徴を知り、食材選びに役立てましょう。
赤身肉
赤身肉とは、一般的に牛肉や豚肉、羊肉などを指します。赤い色素成分であるミオグロビンを多く含むため、鮮やかな赤色をしているのが特徴です。タンパク質に加えて、鉄や亜鉛、ビタミンB群なども豊富です。ただし、部位によっては脂質を多く含むものがあるため、選ぶ際は部位に注目してみましょう。
白身肉
白身肉は、一般的に鶏肉のことを指します。生の状態では白っぽい色や淡いピンク色をしており、赤身肉と同様にタンパク質やビタミンB群を含んでいます。部位によっては脂質が少ないため、脂質を控えたいときに選びやすい食材です。
加工肉
加工肉とは、ハムやベーコン、ソーセージなどのことです。肉を漬け込んだり、燻製や乾燥、発酵などの加工を施した食品で、風味や保存性が高められています。商品によっては塩分や脂質を多く含むものがあるため、食べる頻度や量を意識するとよいでしょう。
野菜の種類
食事の「副菜」となる食品には、緑黄色野菜や淡色野菜のほか、きのこや海藻類も含まれます。それぞれ含まれる栄養素が異なるため、さまざまな種類を組み合わせると、栄養バランスを整えることができます。
緑黄色野菜
緑黄色野菜には、ほうれん草やにんじん、ブロッコリー、トマト、ピーマンなどがあります。鮮やかな色合いで、β-カロテンを多く含んでいるのが特徴です。そのほか、葉酸やビタミンCなども含まれています。
その他の野菜(淡色野菜)
淡色野菜とは、緑黄色野菜以外の野菜の総称で、玉ねぎやだいこん、きゅうり、キャベツなどが分類されます。ビタミンCや食物繊維、カリウムなどを含み、緑黄色野菜と組み合わせれば、さまざまな栄養素を補いやすくなります。
きのこ・海藻類
きのこには、しいたけやしめじ、まいたけなどがあり、食物繊維やビタミンB群、ビタミンDなどを含んでいます。また、こんぶやわかめ、のりなどの海藻類は、食物繊維に加え、カルシウムやカリウムなどのミネラルを補いやすい食品です。副菜に加えることで、摂取できる栄養素の幅が広がります。
腸内環境から見る肉と野菜バランスの重要性
肉と野菜のバランスは、腸内環境を良好に保つうえでも大切です。
野菜やきのこ、海藻類に多く含まれる食物繊維には、便のかさを増やして便通をサポートする働きがあります。また、腸内細菌の栄養源となり、良好な腸内環境の維持にも役立つとされています。
一方、肉をはじめとする動物性食品には、食物繊維はほとんど含まれていません。そのため、肉料理が中心で野菜が不足すると、食物繊維を十分にとれないことがあります。
肉を食べるときは、野菜のおかずを添えたり、きのこや海藻類を使った副菜を組み合わせたりすることを心がけましょう。
肉と野菜バランスを意識するポイント
肉と野菜のバランスを整えるには、まず食事バランスガイドを参考に、現在の食生活を振り返ってみましょう。自分の年齢や性別、身体活動量に合った食事量の目安がわかると、客観的に食事の傾向やクセを把握しやすくなります。
毎食完璧なバランスを目指す必要はありません。まずは、主食・主菜・副菜をそろえることを基本にしましょう。
副菜が少ない日は野菜料理を1品追加することから始めてみましょう。忙しいときは、カット野菜や冷凍野菜、市販の惣菜を活用するのもおすすめです。また、汁物を具だくさんにしたり、副菜を作り置きしたりすると、野菜の摂取を習慣化しやすくなります。
主菜が足りないときは、肉や魚、卵、大豆製品などがメインの料理を1品加えてみてください。
さまざまな栄養素をバランスよく摂取するには、できるだけ朝・昼・夕で異なる食品を選ぶのがポイントです。3食の食事で主菜をそろえるのが難しい場合は、間食でタンパク質を補うとよいでしょう。
自分の肉と野菜バランスをチェックする方法
肉と野菜のバランスを見直すには、食事を記録する方法がおすすめです。食生活を振り返ると、「野菜が少ない日が多い」「肉料理が続いている」など、自分の食事の傾向を把握しやすくなります。
「自分で食事のバランスを判断するのは難しい」という方は、栄養モニタリングサービス「Vivoo」を活用するのも一つの方法です。摂取している食品の傾向を「動物性食品寄り」「GOOD」「植物性食品寄り」の3段階で確認でき、日々の食事を見直すヒントになります。
まずは現在の食生活を知ることが、バランスのよい食事への第一歩です。無理なく続けられる方法をとり入れながら、自分に合った食習慣を目指しましょう。
まとめ
肉と野菜は、それぞれ異なる役割をもつ食品です。どちらか一方に偏るのではなく、組み合わせて食べることで、必要な栄養素をバランスよくとりやすくなります。
まずは現在の食生活を振り返り、野菜を1品追加するなど、できることから少しずつ始めてみましょう。Vivooなどのツールも活用しながら、自分に合った肉と野菜のバランスを見つけてください。
教えてくれたのは:Eatreat管理栄養士 池野三奈美さん
病院で10年間、外来・入院患者の栄養管理や栄養指導、NST業務を担当。現在はフリーランス管理栄養士として、特定保健指導やWeb記事の執筆を中心に活動中。根拠に基づいた内容をわかりやすく伝える文章づくりが得意。病院や保健指導での経験を活かし、読者が「これならできそう」と感じる具体的な提案を盛り込むことを心がけている。

参考文献
- 農林水産省:「食事バランスガイド早分かり」、農林水産省(閲覧日:2026年7月8日)
- 厚生労働省:「「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書」、厚生労働省(閲覧日:2026年7月8日)
- 文部科学省:「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」、文部科学省(閲覧日:2026年7月8日)
- Zhang, Huiling et al. “Red meat vs. white meat: A comparative analysis of histological characteristics, nutritional profiles, and health implications.” Food chemistry: X vol. 31 103211. 26 Oct. 2025, doi:10.1016/j.fochx.2025.103211
- 「緑黄色野菜」、健康日本21アクション支援システム Webサイト(閲覧日:2026年7月8日)
- 厚生労働省:「食物繊維の必要性と健康」、健康日本21アクション支援システム Webサイト(閲覧日:2026年7月8日)
- 厚生労働省:「まずはここからはじめよう 食事をおいしくバランスよく」、健康日本21アクション支援システム Webサイト(閲覧日:2026年7月8日)
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