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果物の上手なとり方は?
管理栄養士がメリットと注意点を解説!
記事更新日:2026年3月24日
果物には、どのような栄養素が含まれているかご存じですか?果物は、手軽に栄養がとれる一方で、食べるタイミングや量を誤ると、エネルギーや糖質のとりすぎになってしまうことも。今回は、管理栄養士の視点から、果物の栄養素やとり方のコツ、注意点について解説します。
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果物は毎日食べてもよい?
果物を毎日食べてもよいのか、気になっている方は多いのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、果物は毎日食べても問題ありません。多くの研究により、果物を毎日食べている人の方が、生活習慣病になりにくいことが報告されています。
その理由として、果物に含まれる栄養素が関係していると考えられています。まずは、代表的な栄養素とその働きをみていきましょう。
果物に含まれている栄養素とは?
ビタミンC
ビタミンCは、粘膜や皮膚、血管の健康維持を助ける栄養素です。
抗酸化作用があり、免疫機能のサポートや加齢にともなう酸化ストレスから細胞を守る働きがあると考えられています。
ビタミンCは熱に弱いので、生のまま食べられる果物は効率のよい補給源となります。
カリウム
カリウムは、果物に含まれている代表的なミネラルの一つです。カリウムは、とりすぎた塩分の排泄を促し、血圧の安定やむくみ対策に役立つとされています。
食物繊維
果物は調理をせずそのまま食べられるため、砂糖や塩などの調味料を使わずに、自然な形で食物繊維をとれるのが特徴です。食物繊維は、腸内環境を整え、スムーズな排便をサポートしてくれる栄養素です。また、余分なコレステロールの吸収を抑える働きがあると考えられています。
果物の適量はどのくらい?
日本の健康に関する施策の一つである「健康日本21(第三次)」では、「果物を1日200g摂取する」ことが目標として掲げられています。
<1日分の果物(200g)の目安>
- オレンジ1個半(1個正味120g)
- キウイ2個(グリーン1個正味70g、ゴールド1個正味105g)
- バナナ1本半(1本正味120g)
- りんご1個(1個正味210g)
- グレープフルーツ1個(1個正味210g)
- みかん2個(1個正味80g)
※合計で200gを超えなければ、複数の果物を組み合わせてもOKです。
「毎日200gの果物を食べるのは難しい」という方も多いかもしれません。
2019年の研究では、日本人の果物摂取量を1日50g、または野菜摂取量を70g増やした場合、将来の心臓や脳血管に関わる病気による負担が軽くなる可能性が示されています。
果物を食べる習慣がない方は、まずは可能な量からとり入れてみましょう。
食べるタイミングととり方のコツ
時間栄養学の観点からみると、果物を食べるタイミングは、「朝から日中」がおすすめです。活動量の多い時間帯に食べることで、果物の糖質がエネルギーに変換されやすくなります。逆に避けた方がよいのは、寝る前の時間帯です。活動量が少ない夜に果物を食べると、エネルギーが体脂肪として蓄えられやすくなると考えられています。
また、果物は生のまま食べるのが理想的です。ジュースや缶詰、ドライフルーツなどの加工品は、とりすぎに注意が必要とされています。これらは、糖類やシロップが添加されているものが多く、生の果物と比べると糖質が過剰になりやすいためです。また、加工の段階でビタミンCや食物繊維が減少している傾向もあります。
食べすぎるとどうなる?
適量である1日200gを超えて果物をとり続けると、エネルギーや糖質、カリウムなどのとりすぎになる可能性があります。特に注意が必要なのは、糖尿病や腎臓病の方です。血糖値の上昇や高カリウム血症を引き起こす恐れがあります。
医療機関で、果物の摂取量を抑えるよう指導を受けている場合は、かかりつけの医師や管理栄養士の指示に従ってください。
また、糖質量が多い果物にも注意が必要です。一般的に糖質が多いとされているのは、バナナやぶどう、マンゴーなどです。糖質の量が気になる場合は、糖質が比較的少なめのいちごやオレンジ、グレープフルーツなどを選んでみましょう。
「毎日少しずつ」が大切。果物を賢くとり入れよう!
果物は、ビタミンCやカリウム、食物繊維などの栄養素を補える食品です。果物を毎日少しずつとり入れることで、健康づくりに役立てられます。適量の目安やおすすめのタイミングを参考にしながら、果物を食べる習慣を無理なく続けてみてください。
教えてくれたのは:Eatreat管理栄養士 池野三奈美さん
病院で10年間、外来・入院患者の栄養管理や栄養指導、NST業務を担当。現在はフリーランス管理栄養士として、特定保健指導やWeb記事の執筆を中心に活動中。根拠に基づいた内容をわかりやすく伝える文章づくりが得意。病院や保健指導での経験を活かし、読者が「これならできそう」と感じる具体的な提案を盛り込むことを心がけている。
参考文献
- 厚生労働省:「果物1日200gのすすめ」、健康日本21アクション支援システム Webサイト (参照:2025年12月14日)
- 厚生労働省:「ナトリウム」、健康日本21アクション支援システム Webサイト (参照:2025年12月14日)
- 厚生労働省:「食物繊維の必要性と健康」、健康日本21アクション支援システム Webサイト (参照:2025年12月14日)
- 厚生労働省:「健康日本21(第三次)」、厚生労働省 (参照:2025年12月14日)
- 牧野直子監修:「エネルギー早わかり」第5版、女子栄養大学出版部、(2022年)
- Mo, Xiuting et al. "Coronary heart disease and stroke disease burden attributable to fruit and vegetable intake in Japan: projected DALYS to 2060." BMC public health vol. 19,1 707. 7 Jun. 2019, doi:10.1186/s12889-019-7047-z
- 加藤 秀夫, 国信 清香, 齋藤 亜衣子, 出口 佳奈絵, 西田 由香, 加藤 悠, 時間栄養学と健康, 日本薬理学雑誌, 2011, 137 巻, 3 号, p. 120-124, 公開日 2011/03/10, Online ISSN 1347-8397, Print ISSN 0015-5691, https://doi.org/10.1254/fpj.137.120
- 一般社団法人日本糖尿病学会:「糖尿病診療ガイドライン2024」、一般社団法人日本糖尿病学会 (参照:2025年12月14日)
- 文部科学省:「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」、文部科学省 (参照:2025年12月14日)
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