ここでは、継続できない理由を探りながら、無理なく続けられる腹筋の鍛え方についてご紹介します。
見た目だけじゃない!腹筋を鍛えるメリット
腹筋によっておなかまわりが引き締まると、それだけで印象が大きく変わるもの。ただし、腹筋を鍛えるメリットはそれだけではありません。
なかでも気になるのが、姿勢への影響です。個人差はありますが、トレーニングなどで鍛えていないと、筋肉は20代半ばくらいをピークに衰えるといわれています。正しい姿勢を維持するための筋肉も弱って、前かがみの姿勢になってしまいがち。そんな不自然な姿勢を続けていると、カラダに負担がかかって腰痛のようなトラブルを招いてしまいます。
また、おなかまわりの筋肉は内臓を支える役割をもっています。その筋力が弱まることで内臓が下がってしまい、便通に影響を与えてしまうことも。
筋肉は何歳からでも鍛えられます。年をとったから仕方がないとあきらめずに、早速トレーニングを始めてみましょう。
なぜ続けられなかったのか、まずはその理由を探ってみましょう。
無理なメニュー設定
腹筋を鍛えようと思うときは、体形の変化や体重の増加、周囲からの指摘など、何かきっかけがあった場合が多いもの。その勢いのままトレーニングのメニューを設定してしまうと、つらすぎて三日坊主に終わるなんてこともありえます。
もちろん、トレーニングはある程度つらいことが前提です。全く負担がないメニューだと、肝心な効果が期待できません。とはいえ、いきなりハードな内容では、続かないどころかカラダを痛める可能性が大きくなってしまいます。
不規則な生活
「忙しくてトレーニングする時間がない」というのも、よくある理由のひとつです。
特に仕事がハードで帰宅時間が不規則な人は、帰ってからトレーニングの時間を確保するだけでも大変なこと。せっかく続けていたのに、急な飲み会で中断されてモチベーションが下がってしまい、そのままやめてしまったということもあるでしょう。
高すぎる目標
最初に掲げる目標が高すぎることも、続かない原因のひとつです。
トレーニングを始めたからといって、急に体形が変化するわけではありません。運動習慣がなかった場合は特に、結果が出るまでにある程度の時間がかかります。まずは続けることを目標に始めてみましょう。
少しずつ負荷を上げる
継続させるコツは、「少しずつ」を積み重ねていくことにあります。
いままで運動をしていなかった人が急にハードなメニューに取り組むと、気持ちだけでなくカラダも追いつきません。徐々に慣らしていくためにも、最初は簡単なメニューから始め、様子をみながら少しずつ負荷を上げていきましょう。
生活リズムに組み込む
どんなに忙しくても、歯みがきやお風呂のように必ず行う習慣があるはずです。同じように、トレーニングを習慣にしてしまえば続けやすくなるでしょう。
朝できなかった日は帰ってからというように、トレーニング時間がバラバラになると、かえって面倒になってしまいがち。できれば、「起床時」「帰宅後すぐ」など、決まったタイミングで続けることをおすすめします。
腹筋を鍛えるといっても、簡単なメニューなら1日5分程度で終わります。一度習慣づけてしまえば、トレーニングしないとどうも調子が出ないというように、少しずつ気持ちも変化していくことでしょう。また、寝坊してトレーニングできなかったからといって、すぐにマイナスの結果につながるわけではありません。焦らないことが大切です。
少しの変化を見逃さない
筋力トレーニングは勝敗やゲーム性がある運動とは違って、そのこと自体で楽しめるものではないかもしれません。ときには面倒になってしまうこともあるでしょう。
トレーニングを開始したからといって、急に体形が変わるわけではありませんが、それでも少しずつ変化は見えてきます。
例えば、「最初はつらかったのに、もうちょっとできそう」「鏡を見るとなんとなくスッキリしてきた気がする」「正しい姿勢を保ちやすくなってきた」……
これらはトレーニングの効果が出ているサインです。もっと続けることで、そのサインはさらにハッキリしたものになっていくでしょう。
ちょっとした変化を見逃さないことも、続けるコツのひとつです。
床についていないほうの手を上にまっすぐ伸ばしたり、足を開いたりすることで、さらに負荷がアップします。慣れてきたら、10秒を20秒というように、1回あたりの時間を延ばしていくといいですね。
余裕が出てきたら、筋力トレーニングのあとにウォーキングやランニング、自転車などの有酸素運動をプラスしてみましょう。筋力トレーニング後は脂肪が燃えやすい状態になっているので、運動効率が高まります。ただし、筋力トレーニング→有酸素運動の順番を守ることが大切です。
トレーニングに弾みがついて続けられるようになると、もっと鍛えたいと思うようになるでしょう。
ただし、筋力トレーニングに必要なエネルギーは糖質から供給されるため、乳酸がたまりやすく、負荷が上がるほど運動パフォーマンスが低下するといわれています。
そこで役立てたいのが、持久系アミノ酸の「BCAA(※)」です。BCAAはトレーニング時に筋肉のエネルギー源となり、効率のよい筋肉づくりをサポートします。
BCAAはマグロの赤身や卵などにも含まれていますが、食事から十分な量を摂取するのはなかなか難しいことも。サプリメントやドリンク剤を利用するのもおすすめの方法です。トレーニングを始める30分前を目安に摂取しましょう。
※BCAA=Branched Chain Amino Acids(分岐鎖アミノ酸)の略。